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Mannan, M. A.; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 平尾 法恵; 成田 あゆみ; 永野 正光*; 野口 英行*
no journal, ,
シリコンポリマーは炭素系ポリマーに比べて、HOMO-LUMO間のギャップが小さく、理想的な一次元導体としての分子細線や光学素子など、種々の応用が期待されている。一次元状ポリマーの薄膜全体としての光学的、電気的特性は、ポリマーの配向に大きく依存する。そこで、金属、半導体など、各種基板表面に、最も簡単なシリコンポリマーであるポリジメチルシラン(PDMS)を蒸着し、その配向を放射光軟X線を用いたX線吸収端微細構造法(NEXAFS)によって調べた。NEXAFSスペクトルの偏光依存性を測定した結果、ITO(Indium Tin Oxide)及び金属銅などの表面においては、ポリマーが表面に垂直で、しかもヘリカル構造をとることがわかった。一方、高配向性グラファイト(HOPG)表面では、偏光依存性は逆になり、ポリマーは表面に平行であることがわかった。このような基板による配向の違いは、表面のモルフォロジーによると結論した。
成田 あゆみ; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 平尾 法恵; 矢板 毅
no journal, ,
有機薄膜は将来に期待される新しい機能性材料のひとつであるが、新規デバイス材料として利用するためには、無機基板と有機分子の界面の情報を知る必要がある。そこで本研究では、酸化物基板上にシリコンアルコキシド基を持つ有機分子を固定化することを試み、その化学状態を放射光軟X線を用いた光電子分光法(XPS)及びX線吸収微細構造法(NEXAFS)を用いて観察した。酸化物表面にはサファイア単結晶、吸着分子にはアルキル基の末端にシリコンアルコキシド基を持つオクタデシルトリエトキシシラン分子(ODTS)を用いた。その結果、単分子膜のSi1sXPSスペクトルに現れた化学シフトから、ODTS分子のシリコンアルコキシドがサファイア表面と化学結合を形成していることがわかった。また、単分子膜のSi K吸収端NEXAFSスペクトルに見られた偏光依存性から、ODTS分子のひとつのSi-O結合が、表面に対して垂直に位置していることがわかった。
下山 巖; 関口 哲弘; 馬場 祐治; Koswattage, K.
no journal, ,
炭素材料にヘテロ原子をドーピングすることによって形成される新奇炭素触媒材料は燃料電池の正極表面上で生じる酸素還元反応に対する触媒活性が報告され、注目を集めている。しかし、ドーパントが複数種類の化学結合状態をとるため活性中心の同定がなされておらず、ドーパントと触媒活性との関係はまだ十分明らかになっていない。そこでわれわれはN及びPをドープしたグラファイトのドーパントサイトの電子構造をNEXAFSを用いて調べるとともに、電気化学特性との関連を調べた。NドーピングしたグラファイトのN K端NEXAFSスペクトルにおいて室温でドーピングを行った試料では3つのシャープなピークが観測されたが、高温(800C)でドーピングを行った試料は非常に強い一つのピークのみを示した。これらの試料をボルタンメトリーにより調べたところ、高温ドーピングを行った試料は高い還元電位を示し、800Cでアニーリングを行った試料よりも高い触媒活性を持つことがわかった。われわれはDVX分子軌道計算により解析し、高温ドーピングで観測される強いピークが歪んだ曲面構造を持つフラーレンライク(FL)構造に起因したものであることを提案する。
Koswattage, K.; 下山 巖; 関口 哲弘; 馬場 祐治
no journal, ,
窒化ホウ素(BN)ナノ材料は炭素ナノ材料とともに水素吸蔵材料として注目されている。近年、原子状水素の化学吸着を用いた室温での水素吸蔵が炭素材料に対して提案されており、BNナノ材料についても興味深い手法であるが、BNナノ材料の水素との相互作用に関する研究は十分に行われていない。そこで本研究ではナノチューブのモデル系として六方晶BN薄膜を用い、原子状重水素との相互作用をX線吸収分光法(NEXAFS)分光法により調べた。800Cに加熱したNi(111)清浄表面にボラジンガスを曝露してBN薄膜を形成し、原子状重水素の吸着前後におけるNEXAFSスペクトルを測定した。その結果、B吸収端では重水素との反応後面直成分の軌道ベクトルを持つ準位に大きな変化が生じたのに対し、N吸収端ではほとんど変化を示さなかった。この結果をDVX分子軌道計算により解析し、B励起により観測された電子構造の変化が原子状水素吸着に起因することを明らかにした。一方、Nサイトに原子状水素が吸着したモデルでは実験結果を説明できなかった。これらの結果によりわれわれは原子状重水素がBサイトに選択的に吸着したと結論した。
Mannan, M. A.; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 平尾 法恵; 成田 あゆみ; 永野 正光*; 野口 英行*
no journal, ,
シリコンポリマーは炭素系ポリマーに比べて、バンドギャップが小さく、理想的な一次元導体として分子細線などへの応用が期待されている。またその薄膜は光伝導性や紫外領域のEL特性を持つため、新しい有機デバイス材料としても注目されている。一次元状ポリマーの薄膜全体としての光学的,電気的特性は、ポリマーの配向に大きく依存する。そこで、本研究では、金属,半導体など、各種基板表面に、最も簡単なシリコンポリマーであるポリジメチルシラン(PDMS)を精密に蒸着し、その配向をNEXAFSによって調べた。その結果、透明基板として用いられているインジウムスズ酸化物(ITO)表面では、ポリマーが表面に垂直に立っていることがわかった。一方、不活性で平坦な表面を持つ高配向性グラファイト(HOPG)表面では、表面に平行に寝ていることが明らかとなった。これらの基板による配向の違いを、分子-分子間相互作用及び分子-基板間相互作用の大きさから議論した。